建国60周年パレード
建国60周年を祝う中国ですが内情は決して安定している訳ではありません。

ウィグル自治区やチベット自治区での少数民族の暴動(ただしウィグル自治区には少数と言っても2千万人住んでますが・・・)はその最たるものです。

それと13億人の人口のうちの8億人といわれる農村部の不満。GDPでやがて日本を抜くと言われている中国ですが、人口が日本の十倍以上ですので、一人当たり平均GDPは日本の十分の一でしかなく、しかも農村と都市で大きな格差ができています。さらに今回の金融恐慌で、輸出は軒並み大幅な減少となり、当然多くの農村出身の労働者が工場を解雇されました。

こういう自治区や農村部では中国共産党に対する不平・不満はかなり高まってきていると考えられています。そのため、今回の建国60周年記念行事では、ナショナリズムを高揚させるためもあり、派手な軍事パレードを行ったと言われています。

ウィグル自治区やチベット自治区などは、中国にとって大変貴重な資源の宝庫ですので、こういう地区に対しては武力による弾圧をさらに強硬に行う姿勢に変わりはないでしょう。

今中国人民解放軍では、陸軍を減らし海軍を充実する方向に動いています。そして削減した陸軍兵は、警察の補強に回り、国内の治安維持を強化するようです。

話はそれますが、海軍では、旧ソ連やオーストラリアから建造途中の空母4隻を鉄くずとして購入しています。これらを元に、旧ソ連空母ワリャーグ(5万8500トン)を練習空母として就役させ、その経験を踏まえて、2隻の中型空母(4万-6万トン級)を建造し計3隻体制で運用する予定です。艦載する戦闘機はロシア製戦闘機となる予定で、完成すればアメリカ(11席の8万トン以上の大型空母所有)につぐ世界第二位の空母保有国になります。

アメリカに唯一対抗しようかという海軍を保有した(だいぶ差はありますが)、まさに世界第二位の軍事力国家がすぐ近くにできるわけで、日本はアメリカとの同盟がより重要になってきます。東アジア共同体構想も、日米同盟あってのものだと思います。

話を戻しますが。昨年の金融危機で輸出が激減し多くの出稼ぎ農民工が解雇され農村に帰っていきました。しかしその農村に仕事があるわけでなく、治安も悪化するし不満も高まっていました。

そこで一気に50数兆円の景気対策を計画し、内陸部の農村部を中心に内需拡大政策を画策して、公共事業を行い、農村部での家電製品や車購入の補助を行い(家電下郷)、格差を埋め不満を解消しようとしています。

逆に、輸出産業への補助には積極的でないと言われています。今までの世界の工場という立場をあっさりと捨て、内需拡大による世界の市場への道を選択したようで、この辺の思い切った政策転換は共産国家ならではと言えます。

そして目標である年間8%のGDPの伸びを達成しようとしています。日本はマイナス成長ですから、中国共産党指導部がいかに的確に国内情勢を把握し、対策をとったかを改めて考えてしまいます。ただ、この8%成長は増え続ける中国労働者を受け入れるために必用な最低限の経済成長率で、8%を下回ってくると、労働者の受け入れがなくなっていき、特に農村の不満が募っていくのだそうです。

しかし今のところ何とか表面上は無事に体面を保っています。

ところが少数民族や農村部の不満もの他に、もう一つ今中国にとって大きな脅威となってきているものがあります。それは・・・続く(^^;)
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2009.10.02 Fri l 政治・経済・社会 l コメント (4) トラックバック (0) l top

コメント

中進国から先進国に仲間入り?
こんばんは!
中国も還暦を迎えましたね。
大規模な最新兵器のパレードだったご様子。
確かに13億人の人数の8億は農村地帯にすむ人達ですが、逆に主な都市部に2~3億人がひしめいているというのも、何だか凄いですよね^^;
中国も仰る通り、あと数年で経済大国第2位の我が国を
ぬかす勢いですが、確かにその内情は、いろんな問題を
抱えていて、必ずしも良い状態では無いですよね。
世界の工場として位置付けられて来た中国が、一転、内需拡大に転換したのは、共産国の特徴ですか。。
なるほど、勉強になりました。
私はこのところ、過度な農薬やら、重金属を使っての商品作りなどが外国へ輸出されて、非難をかなり浴び、輸入禁止になる自体が多発して、中国側の責任問題を問い詰められ始めたので、止めたのだと思っていました(^^A(単純でしょ^^)

最後、オバrevさんも黒田さんと同じような趣向へ
方針を変えられたんですか?(笑)
大きな脅威・・・。何だろう・・?北朝鮮問題かな?
2009.10.02 Fri l ぴーち. URL l 編集
No title
こんばんは☆

なかなか面白い分析だと思いますが、ひとつだけ間違いがあると思います。
確かに中国共産党が政権を握っていますが、体制は資本主義そのものです。
共産主義なら資本家はいなくなりますからね。
今では何百億もの資金を持つ資本家がうじゃうじゃ出ています。
中国は貧富の差が激しくなって、やがて破綻の道を進むことになると思います。
もちろん民族問題もさらに激化していくと思います。
お隣のベトナムと違うのは、たぶん市場経済の考え方が違うのでしょうね。
中国と付き合っていくのはこれからも大変だと思いますよ。

私の意見は別にして続きを楽しみにしていますσ(゚ー^*)
2009.10.02 Fri l marihime. URL l 編集
Re: 中進国から先進国に仲間入り?
ぴーちさん コメントありがとうございます。

東京残念でしたね。リオデジャネイロで決まりでしょうか。
でもリオのオリンピックってなかなか面白そうですね。

> こんばんは!
> 中国も還暦を迎えましたね。
> 大規模な最新兵器のパレードだったご様子。
> 確かに13億人の人数の8億は農村地帯にすむ人達ですが、逆に主な都市部に2~3億人がひしめいているというのも、何だか凄いですよね^^;

中国の歴史で還暦をむかえらたのは、そんなに多くなかったと思いますが、それにしても、これだけの人口、民族をよく統一して支配してきたなと思います。また共産主義国家でありながら市場経済を取り入れたり、なんだかんだと言っても、中国共産党の指導部の政治的能力は相当高いんじゃなかろうかと思います。

> 世界の工場として位置付けられて来た中国が、一転、内需拡大に転換したのは、共産国の特徴ですか。。
> 私はこのところ、過度な農薬やら、重金属を使っての商品作りなどが外国へ輸出されて、非難をかなり浴び、輸入禁止になる自体が多発して、中国側の責任問題を問い詰められ始めたので、止めたのだと思っていました(^^A(単純でしょ^^)

中国というのは産主義国家でありながら市場経済を取り入れるという、イデオロギーなんかより現実路線を選ぶ柔軟さがありますね。それが指導部の命令で一気に実行できるのというのが、やはり共産主義国家たる所以でしょうか。

> 最後、オバrevさんも黒田さんと同じような趣向へ
> 方針を変えられたんですか?(笑)

実は、真似してみました(^o^)

> 大きな脅威・・・。何だろう・・?北朝鮮問題かな?

ギ、ギクッ... Σ( ̄ロ ̄lll)

2009.10.03 Sat l オバrev. URL l 編集
Re: No title
marihimeさん コメントありがとうございます。

> なかなか面白い分析だと思いますが、ひとつだけ間違いがあると思います。
> 確かに中国共産党が政権を握っていますが、体制は資本主義そのものです。
> 共産主義なら資本家はいなくなりますからね。

小平の時に市場経済を導入して一気に近代化を進めたわけですけど、そのイデオロギーに囚われずに、臨機応変に現実対応ができるのが、中国の凄いところだと思います。でも民主主義国家ではないですね。現地の人の話だと、言論の自由はやはり制限されているようです。

> 今では何百億もの資金を持つ資本家がうじゃうじゃ出ています。
> 中国は貧富の差が激しくなって、やがて破綻の道を進むことになると思います。
> もちろん民族問題もさらに激化していくと思います。

確かに中国のお金持ちが東京でブランド品を買いあさっているのをTVで見たことがあります。これは資本主義の副作用なのか、北朝鮮のように共産国家でも同じように貧富の差が激しいところを見るとそうとも言い切れないのか、どうでしょうか。
しかし、来年の上海万博が終わったあとの中国の動向は不安定要素が大きいと思っています。

> お隣のベトナムと違うのは、たぶん市場経済の考え方が違うのでしょうね。
> 中国と付き合っていくのはこれからも大変だと思いますよ。

ベトナムには日本企業も進出していますが、勤勉で評判はいいそうです。

> 私の意見は別にして続きを楽しみにしていますσ(゚ー^*)

黒田先生のように毎日更新はできないので、続きは来週です。
2009.10.03 Sat l オバrev. URL l 編集

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