中国の株式市場の規模が急速に拡大し、時価総額で東京市場に肩を並べたそうです。上海と深センの証券市場を合わせた時価総額は約3兆2000億ドル(約300兆円)に達し、ついに東京証券取引所の約3兆2000億ドルと肩を並べました。

世界一は米株式市場の時価総額は11兆2000億ドルで、2位が中国と日本ですが、中国に抜かれるのは時間の問題でしょう。株価は既に昨年のリーマンショック(9月13日)以前の水準まで戻しています。

さらに本日の上海株価は3200を13ヶ月ぶりに越えたとでてました。日本がゴタゴタ続きで、変化にも対応できないでいるうちに、既に追い越されてしまったようです。

株価上昇には、日本の年金資金と同様に中国政府による買い支えもあったでしょうが、最近では大規模な景気対策で個人投資家らの資金が流入し、大型株の多い上海株が年初から約7割上昇したためと言われています。

この大規模景気対策の中心は公共投資です。中国で行われている公共事業は、地下鉄、鉄道、高速道路などのインフラ投資を中心に行われています。

通勤時間帯渋滞が激しかった地域に地下鉄ができる、10時間かかっていた都市間の移動が高速鉄道により2時間で結ばれるなど、インフラが未発達な中国で行われる公共事業の乗数効果は非常に高いものであると想定できます。日本の新幹線もこの高速鉄道事業に参加することになっています。

これらによって雇用が確保され、国民の所得も増え、そして経済的インフラが整備されると、企業の成長を促します。

またまだまだ中国は発展途上国で、手をつかられていないブルーオーシャンが果てしなく広がっています。新たに起業、上場する企業も今後増えることが見込まれ、専門家によると3年で米国を抜くという試算もあります。

なお今回の経済危機への対応として中国が参考にしたのは日本のバブル崩壊経験でした。

日本のバブル崩壊では不動産と株式あわせて数百兆円という資産を失ったにも関わらず、日本のGDPは減少しませんでした。

これは日本政府が、資産を失う過程で減少した需要を補うため、公共事業を中心とした景気対策を実行したからです。しかし数度にわたる大規模な景気対策にもかかわらず、民間の需要は大きく改善せず、政府の支出は増え続け膨大な財政赤字を残してしまいました。

中国政府は、「GDPが減少せず国民の生活を守った」という大きな成功と、大きな財政赤字を残してしまっているという大きな失敗を、日本の経験から学んでいたそうです。

現在中国の財政赤字はほぼゼロであり、今すぐ財政赤字の心配をする必要はありません。そこで中国政府は、GDPを減少させず国民の生活を守るために、今後公共事業をさらに拡大させていくと言われています。

ただ、こういう政策は先進国共通の経済対策であり、中国が特別ということはありません。しかし共産国家ということで、有無をも言わせず強引に政策を実行でき、より早く効果的な結果がだせるのではないでしょうか。

その一方で、中国は自国に不利となる情報は公表しなかったり、一方的に公表をやめたりしています。GDPについても6月末で締め、7月中旬にはもう発表しています。世界最速です。

おそらく地方からのデータをそのまま集計しただけと見られており、数字の信憑性がどこまであるのかは疑問がもたれています。また重点的な事業には国を挙げて取り組むが、そうでない事業はほとんど無視され、地方からの声も中央には届かないそうです。

多くの民族が存在し、貧富の差や、地方の不満を抑えるためには、経済成長を止めるわけにいかないのが中国の事情のようです。成長が止まったときには様々な不満が湧き出てくる可能性があります。

また、以前中国の自動車の安全性について取り上げましたが、技術的な進歩という面では部門によっては目覚ましいものがあるそうです。印刷などは日本で印刷するより随分安くできるのですが、安かろう悪かろうだったのが、上海の印刷会社などはかなりレベルの高い印刷技術を持っているそうです。

日本も技術の向上を怠ることなく、国家としての戦略をたてていかなければ、中国の戦略に埋もれていってしまうかもしれません。そのためには政治が政略に惑わされずにきっちり政策を実行し、しかも本来優秀な日本の官僚を協力させる方向にいかなければ厳しい時代になるのではないでしょうか。
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2009.07.20 Mon l 政治・経済・社会 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

No title
こんにちは!リンクの件、ありがとうございました^^
私もリンクさせてくださいね^^
オバrevさんの記事は、社会情勢の動向に
リアルタイムに追従していて、とても勉強になります^^
なかなか的を得たコメントを残すことが出来ない事が多々あるかと思いますが、宜しくお付き合いいただければ、幸いですm(__)m

中国、今や先進国に追いつけ、追い越せの勢いが盛んな国ですね。株の事は存じませんが、
つい先日、中国のある村で起きている惨劇の特集
を見ていました。先進国の粗大ゴミが一同に集められた村で、家電から胴や金属を取り出すのに、バケツに直接、硫酸などを注いで、無造作に溶かしている光景を取材している場面です。その汚水を今度は近くの川へ
そのまま垂れ流しています。。
いやいや。。恐ろしい光景です。
その村に住んでいる子供は、重金属中毒になったり、得体の知れないこぶが顔に現れたりと、酷い状態でした。環境整備も思うように整っていない国で、急速な発展を遂げている中国。どこかでそのしわ寄せをおもいっきり受けている国民。行く末を思うと、他の国とはいえ、
心配になってしまいますよね。同じ地球に住んでいる限り、
周りの国にも必ず迷惑を被ることですし。

記事からズレてしまいましたが、
そういう負の部分は隠し通そうとする中国の体質に
憤りを感じます。(まあ、勿論、中国ばかりではないでしょうけれど)

それでは、長々と失礼しました^^
応援凸また、お邪魔しますね!

2009.07.22 Wed l ぴーち. URL l 編集
Re: No title
ピーチさん コメントありがとうございます。

またリンクの件、ありがとうございます。

なかなか記事をアップしないのですが、またコメント下さいね。

中国の経済成長はやはり脅威です。データの信憑性に疑問があるとはいえ、先週発表になった4~6月の経済成長率は7.9%でしたから、今年度中にマイナス成長の日本を追い抜いて、世界第二位になるのは間違いないと見られています。

とは言うものの、確かにあまり表にでない負の部分は今後大きな問題となってくるでしょうし、今回のバラマキとも言える大盤振る舞いで、余剰資金が株式に回っているという話もあって、どこまで本物かは何とも言えません。

とにかく様々な問題を抱えつつ、表向きは驚異的な成長を遂げています。

それにしても、いよいよ始まった40日間という長丁場の選挙戦。
自民党であれ、民主党であれ、これまでの官僚政治を打破していかないと、中国に一気に追い越され、離されるかもしれません。



2009.07.23 Thu l オバ. URL l 編集

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